
めがねをかけた坊主頭が、くわえ煙草で前の席に座った。
昼下がりのジャーマンベーカリー、読書中の私。
他にも席はたくさん空いてるっていうのに。
タバコをふかしながら話し始めようとする彼に
とりあえず一緒に座るなら、その臭いのを消すようにいうと
これは自分で買ったんじゃなくて人からもらったんだ
とぶつぶついいながら、もみ消した。
リシュケシュはどう?いいヨガの先生見つけた?
と軽く質問すると
ぼくはヨガしに来たんじゃなくて、
この偉大な人がグル(師匠)なんだ。
とラーマナマハリシの本を見せてきた。
ラーマナマハリシのアシュラムがあるのは南の山でしょう。
なんで、あなたはここにいるの?
と聞くと、すでに亡くなられたスワミジのお弟子さんが
去年彼の地元であるロシアにやってきて話をし、
すっかり感動してしまったらしい。
その人が住むリシュケシュの郊外を目指してやって来たそう。
実は、そのとき私が読んでいた本も
ラーマナマハリシの「Be as you are (邦訳)あるがままに」
だった。どうしようかな・・・と思ったけど、
本の表紙を見せてみる。
おお!君もスワミジの本を読んでいるのか!!
何と・・・すばらしい。スワミジ!!!
と、涙を浮かべながら表紙にある肖像に口付けし
それを自分の額にあてながら嗚咽始めた。
ここはリシュケシュ、平常心でいよう。
でも心の中で 読んでる本に、水分をつけないで欲しい~、
と思っていた。
ロシア語とサンスクリットは発音や単語が共通らしい。
マハムリトゥンジャイマントラを唱えて
これはもう、ロシアの言葉そのものなんだ!だって。
宿に帰って、ベランダで本を払い、続きを読み進める。
ラーマナマハリシが、タバコを吸う習慣を 有害な習慣だと
否定してる箇所にあたり、二重の意味でおかしくなる。
はじまりと終わり、原因と結果、肉体と健康もすべて
「私は I AM」でくるみこみ、
超越した真我の存在のみが宇宙の全てであると
伝え続けた、究極的な非二元論者の聖者と、
その生徒との遭遇について。
ロシア人はプーナのオショー・アシュラムにも多数来ていた。
経済の自由化の次は、魂の自由化が進行中?
そして絶えず流れる大きな川を前に、
もうそれ以上考えるのをやめた。
1 件のコメント:
こりゃ難しい話だ。
たばこはいかんなー(自戒の念を込めて・・・)
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