2010年1月5日火曜日

India, again


インドに来ました!

アクセスの良い便がとれたので、ムンバイ着直後、
南部マンガロールへと飛行機を乗り換えて向かう。
到着から次の便の出発まで間にあるのは2時間半。
隣接する空港だから、円をルピーに両替して、
荷物を回収しても、そんなに無理はないはず、、、だったのに。

でもここはインド!

税関を出た後、そこで方向を指示していたおじさんに
「国内線への乗り換え、マンガロールへ行くんだけど?」
と尋ねると、左を指差す。
そっちの方向へ行くと、カウンターにひしめく人々。
係員のおじさんを捕まえて、再びたずねると、ここでこのまま待ってなさい、
との指示。もう一人に聞いても同じ答え。

  待ってろって、何を待てばいいの?


外国人の女の子がヨガマットを持って座っているのが目に入ったので、

国内線に乗り換えるのに、ここで待ってろって言われたのだけど?

と話しかけると、

空港間を移動するシャトルバスが来るはずよ、
でも確認したかったら、ネクタイの、あの男性に尋ねてみるといいわ。

とフランス語なまりの英語でニッコリと答えてくれた。

その部屋で唯一ネクタイをしている、
すなわち、最も位が高いであろう男性に尋ねてみる。

すると、私の乗る便に十分間に合う時間内にはもうバスは来ないので、
外へ出てタクシーを捕まえるように指示された。

そんな!ここまで30分くらいも待ってたのに!!

という怒り少々と、手遅れになる前に確認して良かった、
という気持ちの両方で、
荷物の乗ったカートをハイ・スピードで押してダッシュする。

さっき私に右に行け、といったおじさんに
国内線の空港へ移動しなきゃ、と告げると、
今度は当然のように左にある出口をさした。ウキー 

外へ出ると、黒色のフィアットが並んでいる。
より正確に表現すると、道ぎゅうぎゅうに詰まっている。

ムンバイ国際空港のタクシー乗り場は、プりぺイド制で、
窓口で行き先と乗車者名を告げて、
あらかじめ決めた値段を払うようになってるので、ボラれる間違いがない。
でも今の私には、人々がむらがるこの長い列に並ぶのを待つ余裕は無いので困った制度だ。

プリペイドじゃない、タクシーはいない?
と運転手さんの群れに呼びかけると、
きれいにアイロンされたシャツにルンギーを着た、
清潔そうなお爺ちゃんが、どこからか現れた。

警戒しながらも、こちらの事情を話すと、

「どこから来たの?日本! ウェルカム・トゥ・インディア! 大丈夫!」

と皺だらけの笑顔で、窓口まで私を連れて行ってくれる。

「この外国から来た女性の乗る飛行機が、もうすぐ出発してしまう」
「だから、先に通してあげてほしい」
「せっかく、わが偉大な国インドへ来たのだ」

という(多分)スピーチを並んでいる人々にして、
人の群れを掻き分け、チケットをもぎ取ってくれた。

譲ってくれた人たちにお礼を言って、タクシーの列へ戻るけど、
今度は指定されたタクシー番号をつけた車がいないぃ。
大声で番号を繰り返すおじいちゃん、集まってくるドライバーの人たち。

わらわらわら どうした どうした 

この数字は、1じゃなくて、7じゃないのか?
7223なら、ここにいるぞ。

でも、番号が1に見えると、出口で係員に文句言われるから
書き直してもらってくれ。

と言われて、大丈夫!ノープラブラム!
とまた何百メートルか離れた窓口へ走って戻るおじいちゃんの後姿・・・

ゼーゼー息を切らせて戻ってきた彼に、正しいタクシーに乗せてもらい、
100ルピー札一枚と、タイ航空を降りるときもらった蘭の花を
ありがとう、と渡した。

イヤイヤ!と言われたけど、
私一人だったらこれ絶対ムリだったから。
と押し付けて、両手を合わせて、お礼をして、
座席が沈み込んだような年代者のタクシーはブルンンと発車した。

空港の出口、信号で止まると、窓をノックしてくる赤ちゃんを連れた女の子。
手を口に運ぶ仕草、 10 ルピー・・・・という小さな声。

小銭が無かったので、バンコクで買ってきたタマリンドのお菓子を上げた。
嬉しくなさそうな彼女の顔は、子供の顔じゃないほど年をとって空っぽで、
インドに来たことを強く感じた。

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