2008年12月18日木曜日

12.18!

ここに来て、私は午前と午後に、先生が地元の人のために開いているクリニックでの見学を許されている。地元の人との会話は英語ではないので、ケースごとに先生がまとめて症状と、どんなふうに治療するかを通訳してくれる。
もちろんそれは、シンプルなドーシャ理論ではわからない複雑な症状の読み解きと、治癒の方法もアメリカで私が見てきたケースとは比べ物にならないくらいバリエーションに富んでいて、見学といってもただ感心してるだけなんだけど。
症状が表に出てしまってる人のための、アーユルヴェーダの治療法。基本は、薬草から抽出した生薬。内服するのは丸薬から、水やギーに抽出した液状ものまで。外服にしても目薬、鼻から入れるものマッサージに使うものなど、複雑な組み合わせの処方がある。
内服する薬に、食前、食後の時間指定があるのはわかるけど、視力を失って回復過程にある患者さんへの処方に薬用のオイルを時間帯を選んで、マルマポイントを指定して塗布するものまであるっていうのは面白いと思った。時間帯ごとにアプローチしやすい身体の部位があるっていうけど、それも実際に読み込んでいるのかにゃ。
興味深いのは、患者さんが一人で病院に来るケースって少なくて、ほとんどが、誰かに付き添われてくること。兄弟や、奥さんと旦那さん、娘さんと義理のお母さんなどが連れて来る。
考えてみたら、弱ってる人を一人で外出させるのって、可愛そうだよね。日本だと、体調崩しても大人になったらほとんどのケースは保険証渡されて、自分で行くもの、だけど。
アーユルヴェーダでは、治癒の過程は医者のみが牛耳るものではなくて、患者さん、お医者さん、そして看護者のチームワークが必要となってくる。
ほとんどの処方は、錠剤を口にほおりこんで、ハイ、終わり!ではなくて、愛情を持ってその人を心配する傍にいる人からの、食事へのケア、薬効オイルでのマッサージ、元気になろうね、大丈夫だよ!っていう応援などが効いてくる。
その家族間の暖かさ、付き添ってあげられる時間と心のゆとりを美しいし、貴重だし、羨ましいな、と思いました。

0 件のコメント: