2009年7月8日水曜日

Hail to Bhadant-G Arya Nagarjuna


先月でかけた香港のことを少し。

せっかくレギュラークラスをお休みして香港に行くなら
仕事だけじゃなくて、自分の時間も欲しいのだけど。
というか、海外に行くのに、たった2泊3日なんてMOTTAINAI。
強引な理屈で同行するスタッフを納得させ、
一足先に降り立った香港特別行政区。

最近なんだか、気になっていることがいくつかあって
日本の磁場を離れて外に出ると、少し自由に考えることができるから、
香港に行くのはきっと良い機会になると思った。

この気になるモゾモゾは日本をたつ直前の週末に、
ヨガの生徒さんと連れ立って 護国寺で行われていた
佐々井秀嶺氏の講演会にでかけたことも関係あると思う。

このお坊さん、佐々井氏は、インドで生まれつき「不可触民」
つまり触るには穢れすぎているとされるカーストに生まれた人たちを、
仏教徒に改宗するムーブメントをひきいている人で、
もう44年という気が遠くなるほどの長い時をインドで活動している。

不可触民はインド人口の8割を占めていて、
人権ナッシングなひどい状況にあるそうだ。
アカデミー賞を受賞したスラムドッグ・ミリオネアを観た人は
頷くことができるかもしれない。
そして、インドを旅した人なら、リクショーが止まるたびに
手を口に運び食べる仕草をしながら
袖を引っ張ってくる子供の物乞いに会ったことがあるのでは。

仏教では瞑想をして真我を知るっていう手法が有名だけど
目を閉じて世界を見るのをやめるよりも、
自分の心の平和を懸命に探すよりも、
もっと先に大切なことがあるよ、と佐々井氏はいう。

集団暴行を受けて道端に放置されてる女の子を助けたり、
ご飯が食べられない子供に食事を与えたりする、
今そこにある悲しさやムゴさを、手を伸ばして救ってあげることの方が
よりリアルで大切な仏教の心だ、って話していて。

圧倒的な迫力、積み重ねてきた経験の重さ、そして平成人には欠けてる
大きな声量の彼を前の列に座って聞いた。

ヨガを練習して、まず自分の内側から平和を効かせて、
そこから外側にその調和を広げていこうと試みている恵まれた身にある私は、
ひどく揺さぶられて、答えを無理やり出そうとしないままにも、
何かが、言葉にならない棘が、心にひっかかった。

2 件のコメント:

nori さんのコメント...

ふーん今日の話でちょっと出てきたのはこれだったのね。すごく腹に落ちてくるね。

santosima さんのコメント...

noriくん、
そうなのよ、里花ちゃんも取材しに行ったことがあるって聞いて、驚いた。必然!